Plvs Vltra

大航海時代 Onlineの冒険と旅行記
<< April | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

トロイ王家の財宝

プリアモス王の財宝

プリアモス王の財宝として知られていますが、シュリーマンが発掘した、この財宝は、
第2市からの出土品です。
第7市の層に戦の痕跡が見つかっており、トロイ戦争は第7市の時代に起きたとみられています。
それが正しければ、時代が一致しないので、この財宝は、プリアモス王の物ではないということになりますね。
トロイ戦争は複数回起きていたという説もありますが、今となっては真実は判りません。


プリアモス王の財宝第2市の時代は、約4500〜4200年前。
そんな時代から、装飾品を加工する技術や美意識があったんですね。
第2市から出土した他の遺物と比べ、洗練されており、王家の財宝というのは間違いないと思います。

写真は、イスタンブール考古学博物館に展示されている財宝の一部。
写真左上の財宝を身に付けた女性は、シュリーマンの妻ソフィアです。

シュリーマンがドイツに持ち帰った財宝は、第二次大戦中に所在不明となっていましたが、その後、ロシアで発見されました。
現在は、モスクワのプーシキン美術館に展示されていますが、トルコとドイツも所有権を主張しています。
comments (0) | trackbacks (0) | 歴史遺物

トロイ

トロイ考古学地区

トロイ考古学地区は、アジアとヨーロッパを別つ二つの海峡のうち、ダーダネルス海峡の小アジア側(アナトリア半島)に面した場所にあります。
対岸のゲリボルは、オスマントルコの航海者ピリー・レイスの生誕地。
海峡は狭い所では1km程度の幅しかなく、渡し舟が頻繁に行き来しています。


トロイ考古学地区エーゲ海一帯では、トロイやクノッソスなど、4000〜4500年前の遺跡が見つかっており、古くから、この地域に高度な文明が栄えていたことが判ります。

トロイ考古学地区は、年代毎に層状になっているのが特徴。
遷都を行わず、既存の都市の上に、新たな都市を建増ししていったのです。

遺跡は年代別に、第1市〜9市と呼ばれており、映画トロイに出てくるような城砦は第2市の時代の物。
後期にはヘレニズムの影響を受けていたようで、列柱や円形劇場が出土しています。


トロイ考古学地区(第2市)トロイは、古代ギリシャの詩人、ホメロスの叙事詩『イリアス』に登場する、空想上の都市だと考えられていました。
それを、幼少期より実在すると信じ続けた、ドイツ商人のハインリッヒ・シュリーマンが発見したのは、有名な話です。

しかし、実はこれ、シュリーマンが後に自書で語ったもので、かなり美化されています。

神話や伝説は、史実に創作を加えて創られていることが多々あり、例えば日本の神話にも、実在する地名が多く出てきます。
この時代、既にトロイは、実在すると考えられていたようです。
トロイ発掘は、自尊心の強いシュリーマンが、別れた元妻を見返す為であったというのが真相のようです。

考古学について素人であったシュリーマンは、発掘作業にダイナマイトを使用して遺跡を破壊したり、また出土品を私物化する等、数々の問題行動を起こしています。
しかし、考古学の黎明期だったこともあり、賛否両論あるようです。
comments (0) | trackbacks (0) | 史跡