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大航海時代 Onlineの冒険と旅行記
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砂漠の向こうの聖地

ウルル

地球のヘソ、世界最大級の一枚岩エアーズロック。
オーストラリアの先住民アボリジニの言葉でウルル(偉大な岩)と言います。
夕陽に照らされると、赤く染まったように見えることから、『赤い心臓』とも呼ばれます。

ウルルには、アボリジニの描いた古代の岩絵の残る洞窟がいくつかあり、文化・自然の両方を満たした複合遺産に指定されています。
このことから、GVOでも史跡に分類されたのでしょう。


ウルルちょうど年末年始に滞在したので、ウルルの頂上から初日の出を拝んでみました。

遮る物が無い為、朝陽を浴びたウルルの影は、反対側の地平線まで伸びます。
さらに、陽光の反射で、ブッシュにかかった朝靄がオレンジ色の海のように輝き、ウルルはその中に浮かぶ浮遊大陸のようでした。


ウルルは、地中に埋まっている部分が大半を占めると言われています。
気温が40度を超える中、10km近い外周を歩いてみましたが、風化によって崩れた岩が周囲にいくつかありました。
その形状から、元々、ウルルは台形ではなく、もっと丸みを帯びていたことが想像できました。岩の一部だけが地上に顔を出しているのだとすれば、納得できる形です。

にわかには信じがたい話ですが、かつて、この地には、山脈が存在したそうです。
その山脈が形成した扇状地が、やがて浸食していった山脈の土砂に覆われて堆積岩となり、その一部が地表に隆起した物がウルルなのだそうです。


カタジュタウルルの西32kmには、マウント・オルガ
(アボリジニの言葉で『多くの頭』を意味するカタジュタ)と呼ばれる36個の巨大な岩石群があるのですが、
これらは、地中でウルルと繋がっていると
考えられています。

こちらは岩質が荒く、一枚岩と呼んでいいかは疑問です。
岩質が荒いのは、扇状地でも、より上流に位置していたからなのだそうです。


最大級というコピーが気になりますが、実は、世界最大の一枚岩はウルルではなく、
西オーストラリア州の内陸にあるマウント・オーガスタスです。
また、地中を含めるならば、ジンバブエにあるグレート・ダイクの方が遥かに大きいです。
しかし、世界最大でなかったとしても、ウルルの価値は何一つ下がりません。

周囲は全て地平線─。
『恐るべき空白』と言われるその風景の中、ウルルだけが存在している姿は神々しく、
アボリジニが聖地と崇めるのも頷けます。

ウルルの岩肌は、地層に沿って溝状に風化しています。
滅多に見れない光景ですが、大雨が降るとその溝が川となり斜面では滝が現れます。
その滝壺には精霊が宿るとされており、真夏でも、決して枯れることはありません。

ドリームタイムと呼ばれるアボリジニの創世神話によると、精霊達は、全土を歩き大地を創造していきました。
精霊達の歩いた聖なる道は、全てウルルに至っており、大地の創造が終わると、精霊達は岩の中へ入っていったと言われています。

ウルルでは、精霊の意思のようなものが、確かに感じられます。


ウルルは、ハエが多いことでも有名ですが、これは入植者が家畜を持ち込んだことによる弊害です。
普段はおびただしい数のハエですが、なぜか1匹も現れない日があり、いったい何処に潜んでいるのか不思議です。
どうして現れないか、原因はわかっていないそうです。

オーストラリアは空気が乾燥している為、ハエは水分を求めて目や口に集ってきます。
目は開けられないし、食事をすると一緒に飲み込みそうになるし、やっかいな存在です。
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大陸北西岸の基礎調査

キンバリー台地

アクセスが悪く、観光開発が進んでいない西オーストラリア州の内陸部は、手付かずの大自然が残っています。
この地域に存在する風景の一つ一つが国立公園級で、空気が乾燥している為、星空の美しさも世界有数です。


バングルバングルこの連続クエストの中で、度々、語られる、キンバリー台地の奥深くに存在する聖地
バングルバングル。
ウルルに匹敵する絶景ですが、GVOでは、クエスト中の情報のみで残念でした。

『バングル』とは、この地域のアボリジニの言葉で『砂の岩』という意味。
文字通り、風化した砂岩によって造られた地形です。

アボリジニの伝承で、このような奇岩群が存在していることは知られていましたが、
あまりに奥地にある為、発見できたのは、ほんの数十年前。
これよりも小規模ですが、似たような地形が先に発見されて、そこがバングルバングルと誤認されてしまい、国立公園に指定されるという珍事までありました。

ここを訪れることが出来るのは、干上がった川を道として利用できる乾季のみ。
一度、道を間違えると数百km迷い込んでしまうこともあるそうです。
遊覧飛行も出ていて、こちらも素晴しいそうですが、このスケールを体感するには実際に訪れるに限ります。
写真には一部しか写せませんが、実際は、この数十倍のパノラマで、このような奇岩が、奥へ延々と続いています。


また、世界で唯一ピンクダイヤが産出される、アーガイル鉱山もこの辺りにあります。
ピンジャラよりも、カカドゥに近い位置にありますが、行政区分では西オーストラリア州になることから、間違えてピンジャラの交易所に出してしまったんでしょうね…。


南アフリカのキンバリーで、ダイヤモンド鉱脈が発見されたことに由来し、ダイヤモンド層のことを
キンバーライト層と呼ぶようになったことを、以前、『不滅の星』の記事で書きました。
これは想像なのですが、キンバリー台地という地名は、ダイヤモンドが産出されることに因んでいるのかもしれませんね。
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